世界的に楽しまれている飲み物であるワインですが、どのような飲み物なのでしょうか。歴史や効果についてわかりやすく解説していきたいと思います!
ワインの歴史
ワインはどのような歴史を持っているのでしょうか。まずワインはブドウ果実を原料に作っているものです。紀元前8000年ごろにはコーカサス山脈でワインが飲まれていたと言われています。紀元前5000年ほど前にはシュメール人の書いた文献に労働者をねぎらうために、ワインがふるまわれたという記述が残されています。またブドウの果汁を絞るのにつかわれたと考えられる石臼やブドウを育てる畑があった痕跡もありました。この時代には壁画にワインを作る道具が書かれていました。
そして紀元前1500年ごろにはギリシャにワインが伝わっていきます。紀元前1100年ごろにはギリシャは有数のワイン輸出国となったようです。
紀元前600年ごろには、一部のギリシャ人がフランス・マルセイユ地方に移住してきます。伝わってきたワイン造りの方法はローマ人によってヨーロッパ中に伝えられていきます。
その後には中世ヨーロッパ時代のキリスト教とワインは強く結びつくようになります。この当時、ワインはキリストの血とされ、神聖で貴重なものとして扱われていました。教会や修道院の人々はワインの醸造技術を高めることに尽力し、この影響で現在のワインにより近い形になりました。
日本にワインがやってきたのは室町時代後期ごろです。スペインやポルトガルからワインが伝わってきました。当時日本に訪れた宣教師たちは布教の許可を得るために大名にワインを献上します。それによって日本にワインの存在が知れ渡ることになります。しかし実際にワインが日本で醸造されるようになるのは、明治時代以降です。ワインを製造するようにはなりますが、国産のワインの製造にはなかなか成功しませんでした。
1927年になると川上善兵衛がブドウの品種改良に成功し、これが日本の国産ワイン造りに大きな影響を与えます。このブドウは今でもワイン造りに使われているほどです。それから時間を経て日本人にも身近なお酒になりました。
とてつもなく長い歴史だね!
ワインの製造方法
製造方法を紹介する前に、赤ワインと白ワインの違いについて紹介したいと思います。赤ワインは黒ブドウを原料とし、皮や果汁、種を一緒に発酵させたお酒です。白ワインは主に白ブドウを使い果汁のみを発酵させて作るお酒の事を指しています。
ワインの製造は「選別→除梗・破砕→主発酵・醸し→圧搾→マロラクティック発酵→熟成→滓引き→清澄・濾過→瓶詰め」の順に行われます。これは赤ワインの作り方ですが、白ワインもほぼ製造方法が同じなので今回は赤ワインの作り方を紹介していきます。
選別
ダメージを受けているような悪い粒などをここで外していきます。
除梗・破砕
房から果梗を取り除き、果皮を破っていきます。これはほぼ機械作業で行われています。
主発酵・醸し
赤ワインの場合、ブドウの果皮、果肉、種子、果汁などのすべてを木桶に入れて発酵させます。ここでアルコール発酵においては定番の酵母を加えます。アルコール発酵後には果皮からアントシアニンの色素とタンニンが果汁に移ります。
ブドウの果皮・果肉・種子などを果汁とともに漬け込む工程を醸しと言います。色を付ける必要がない白ワインは通常醸す必要がないことが多いです。
圧搾
発酵の後、果帽の下の部分の果汁を抜き取ります。残りの果皮や種子の部分を圧搾していきます。ブドウをプレスして、さらに果汁を絞り出す工程を言います。
マロラクティック発酵
マロラクティック発酵とは、乳酸菌の働きによってワインのリンゴ酸を乳酸と炭酸ガスに分解しワインの酸味を和らげる発酵法のことを言います。
熟成
発酵後には木樽で1-2年ほど熟成します。空気との接触で熟成が進み、樽からの成分により香りや風味など様々な効果が得られます。
滓引き(おりひき)
酵母や果肉片が沈殿するので、上澄みを移し替えていきます
清澄・濾過
清澄剤を加え、滓を取り除く作業を行います。そこからさらに濾過していき余分なものを取り除いていきます。
瓶詰め
完成した液体を瓶詰めし、出荷して私たちのもとへ届けられます。
昔は手作りだったと考えると昔の人はすごいね!
ワインを飲むメリット
メリット:生活習慣病の予防!
赤ワインにはポリフェノールという抗酸化作用を持つ成分が含まれています。動脈硬化などは悪玉コレステロールの酸化によっておこる病気ですが、ポリフェノールは悪玉コレステロールの酸化を抑制してくれます。そのため心臓病や動脈硬化などの生活習慣病を防いでくれます。
メリット:認知症の予防になる!
レスベラトロールという成分が赤ワインには含まれており、ポリフェノールの一種です。これは認知症の予防になる成分だと言われています。
メリット:血圧を下げる!
赤ワインにはカリウムという成分が豊富に含まれています。カリウムは利尿作用があり、尿とともに塩分を排出してくれます。
意外と効能いっぱい!
ワインの有名な産地
ワインには、三大産地というのが存在しており、ボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュがその三つです。
ボルドーはフランス南西部に位置する港町です。ボルドーは基本的に赤ワインが名高いワインで、複数の品種をブレンドします。柑橘系のフレッシュな酸味が主体となっています。
ブルゴーニュはフランスの北東部に位置しています。ブルゴーニュは単一品種でワインを醸造します。渋みは少なく酸味もしっかりしています。
シャンパーニュはフランスパリの北東に位置しています。シャンパーニュはスパークリングワインのことで、繊細で複雑な味わいです。
誰もが聞き覚えのある名前もあるね!
おすすめのワイン!
今回おすすめするのはロマネ・コンティです。昔からロマネ・コンティは評判がよく、薬としても飲まれていたほど品質のいいワインでした。生産量も少なく今も手に入れづらいくらい貴重なワインです。値段は張りますが、ぜひ一度飲んでみたいですね!
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