[ドリンク大全]緑茶の秘密

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 今回のドリンクはお茶の中でも代表的な緑茶の秘密について!普段から家庭内のお茶として、日常的に飲んでいる人も一定数いるのではないでしょうか。そんな緑茶について様々な角度から、わかりやすく解説したいと思います!

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緑茶はいつから飲まれてる?~お茶・緑茶の歴史~

現在、庶民の中でも一般的なお茶として根付いている緑茶ですが、発祥や日本への渡来はいつ頃なのでしょうか。

 お茶が日本にやってきたのは、平安時代と言われています。歴史書である『日本後期』の記述に、当時の遣唐使や留学僧が持ちかえり日本に伝えたとされています。当時は位の高い人間しか飲めない貴重なものでした。鎌倉時代に入ってからは、栄西が宋からお茶を持ち帰り、その種子を各地にまくことで日本にお茶を広めました。

 庶民の中に広まったのは江戸時代ごろで、当時新しいお茶の製法が生み出されました。煎茶の祖と言われる永谷宗円が15年の歳月をかけて編み出した新しい製法(青製煎茶製法)によって、今までの中国式製法で作られた煎茶とは異なる『永谷式煎茶』を作り出しました。今までの煎茶は、赤黒いあまり味の良くないもので、庶民はこれを飲んでいました。しかし永谷が作り出した煎茶は、香りの良い緑色のお茶で、当時の人々はその味と香りの良さに驚嘆したと言われています。この出来事から、永谷宗円の出身地である宇治田原町は緑茶発祥の土地と言われています。こうして緑茶は全国に広まっていくことになります。

 緑茶と煎茶の違い

 緑茶:茶葉を発酵させずに作った茶葉の指す。煎茶、玉露、番茶、抹茶などのお茶の総称

 煎茶:緑茶の一種

Alfie
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永谷宗円は庶民も楽しめるお茶を作った功績をたたえ、茶宗明神として神社に祀られている!

どうやって作られる?~緑茶の作られ方~

 まずお茶はすべてツバキ科の常緑樹「チャ」の葉から作られるもので、加工方法によって緑茶、ウーロン茶、紅茶になります。主に発酵度合によって味や見た目、香りに変化が出ています。

 茶葉は摘採した時から酸化酵素の働きによって、変化(発酵)が始まります。お茶における発酵とは茶葉内のカテキンなどの成分が酸化酵素の働きによって変化することを意味しており、これによって茶葉が変色していきます。茶葉はもともと緑色なので、発酵させなければ茶葉本来の色のままのお茶である、緑茶が作られることになります。

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 大まかな製造工程としては、まず収穫した葉を蒸しや揉み、乾燥などを行った荒茶という状態にします。そこから仕上げの加工を行い、全国各地に出荷されていきます。もう少し細かく見ると、「摘採→蒸熱→粗揉→揉捻→中揉→精揉→乾燥→仕上げ加工」といった流れで製造されます。

荒茶:仕上げ加工が行われていない、蒸し、揉み、乾燥を経た茶のこと。

蒸熱

 ここでは収穫した葉を蒸して、酸化酵素の働きを抑制します(緑色を保つため)。この工程で色や香りに変化が出るので、緑茶の製造工程では重要な工程です。蒸し時間が短いと色は薄く、渋みと香りは強いものになります。

粗揉・柔捻・中揉・精揉

ここでは一気に揉みの工程を解説します!

粗揉:強い力で揉み圧力を加えつつ、熱風を当てて乾かす工程で、茶葉を柔らかくし、茶葉の持つ水分を減らしていきます。

揉捻:加熱せずに圧力だけで揉む工程で、茶葉内の水分を均等にしつつ、細胞を破壊し茶葉の成分を出やすくします。この工程はない場合もあるそうです。

中揉:熱風を当てながら茶葉をほぐして、精揉にむけて細長い形に整えてさらに揉みます。

精揉:茶葉の乾燥を促しつつ、一定方向にだけ揉みます。

乾燥

精揉の段階では、茶葉内の水分が10~13%ほどあるので、さらに念入りに熱風乾燥させて5%程度にまで下げていきます。乾燥が足りないと赤くなってしまったり、保存状態が悪くなってしまいます。この工程を終えて、ようやく荒茶の完成です。

仕上げ

 仕上げを行うことで、形をそろえたり、保存期間を延ばしたりすることができ、品質の維持が可能になります。

先火:荒茶全体に火入れをします

選別・整形:火入れ後の荒茶をふるいにかけて、切断などの加工を加えて、形を整えます。

火入れ:最後にもう一度火入れをすることで、乾燥して保存性が高まるだけでなくお茶の香りが引き立ちます。

合組(ブレンド):これを行うことで、製品の配合や品質が均一になり、バランスのいいお茶に仕上がります。

Alfie
Alfie

水分量や発酵具合で味に変化が出てしまうから最後まで気が抜けない!

緑茶には何が入ってる?~緑茶の成分~

 庶民の口にもなじみにのある緑茶にはどんな成分が含まれているのでしょうか。下記に成分表を示します。各種茶の成分分析表(図説食品成分表新訂版)(茶100g当たり%)

タンニンカフェインタンパク質脂質糖質繊維灰分
玉露10.03.529.14.132.711.16.4
抹茶10.03.230.75.328.610.07.4
煎茶13.02.324.04.635.210.65.4
番茶11.02.019.74.433.519.55.5

体にはどんな影響がある?~緑茶を飲むメリット~

 お茶をよく飲む地域では病気が少ないというデータが出ていたり、昔は薬として使われていたお茶は飲むとどんなメリットがあるのでしょうか。

メリット1:風邪予防になる上に痩せる!

 緑茶の中にはカテキンという成分が含まれています。毎日カテキンを摂取すると、抗酸化作用が働き、免疫機能を維持してくれたり、老化や病気の予防になります。

 茶カテキンは脂肪の分解と消費に働く酵素の働きを活性化させるため、脂肪を代謝する力を高めてくれます。内脂肪を減らすのを助けてくれます。

メリット2:美肌効果がある!

 実は緑茶には多くのビタミンCが含まれています。500mlのペットボトルで緑茶を飲むと、レモン一個分のビタミンCの含有量に匹敵するくらいのビタミンCを摂取できます!日焼けを防いでくれたり、ストレスや病気に対する抵抗力を高めてくれます。

また抗酸化作用によってがんや動脈硬化の予防にも効果が期待できます。シミ・くすみ・しわ・たるみ・ニキビ・毛穴などの肌トラブルに対しても効果があります。

Alfie
Alfie

毎日飲むだけで、美肌、美ボディ、健康体を手に入れられる!

おすすめの緑茶を紹介!

 ここでは個人的におすすめの緑茶を紹介していきますので、出先で目にしたり、ネットで見かけたときはぜひ一度買って、緑茶の効果を実感してみてください!

玉露

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玉露は緑茶の中でも、ビタミンCの含有量が多い種類で先ほど挙げたメリットの効果を感じやすいと思います。

Alfie
Alfie

ぜひ一度飲んでみて!

※1,2,3:写真AC https://www.photo-ac.com/main/search?q=%E7%8E%89%E9%9C%B2&srt=dlrank&qt=&p=1&pt=B

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